【No.10】ライフ・シフト 100年時代の人生戦略
どんな本か
長寿化の進行により、人々が100年生きる時代がやってくる。これまでのロールモデルとされてきた、"教育"→"仕事"→"引退"という人生の3ステージが当たり前ではなくなり、マルチステージを生きる時代になる。長寿化では、しばしばお金のことばかり話題にあがっているが、老後の資金だけに目を向けず、スキルや人との関係といった「無形の資産」をどう築くかが大切だ、と本書では論じられている。
100年時代のお手本というべきロールモデルが存在しない中、本書では、時間の使い方や働き方といった様々なテーマを挙げ、考えるきっかけを与えてくれ、今後の人生を考えるバイブルにもなりうる本だといえる。
100年生きること
これまで寿命が長くなることは、老いて生きる期間が長くなることだと思われた。しかし、その常識は変わり、若々しく生きる期間が長くなるだろうと著者は述べている。つまり、健康で70代、80代まで働くことが当たり前になっていくということ。
人生のマルチステージ化
人生100年時代では、これまでの教育→仕事→引退の3ステージ制のままでは時代の変化についていけず、資金を潤沢に貯蓄し、老後をゆったり暮らすことは難しい。そこで必要なのが、これまでの3ステージ制にとらわれない、生涯「変身」をしていく覚悟と行動である。これからの時代は学生時代に学んだ一つのスキルで生涯一つの仕事でやっていくのは難しい。そこで、大人になってからも新しいスキルを学び期間を設けることや、複数の職種を渡り歩く「マルチステージ化」が当たり前になっていくのだ。
感想
両親の生き方がロールモデルである、と思い込んでいた自分に気が付いた。大手の会社に入って、就職するのが良いと無意識に行動していた。
だが、終身雇用の時代は終わりを告げ、新しい働き方を探さなくてはいけないと強く思った。
最近のコロナウイルスの影響を見ていると、ゆっくりかけて移行しようとしていた働き方改革がものすごいスピードで変わりそうだな、と思う。コロナウイルス終息後の働き方はガラッと変わるでしょう。今から準備しなければ、と危機感を持たせてくれる本でした。面白い。
では