【No.5】マッキンゼー流 入社1年目ロジカルシンキングの教科書
どんな本?
マッキンゼー※出身の著者が独自の視点で解説するロジカルシンキング(=論理的思考)の入門書です。身近な例を用いて論理的思考について解説しているので、初めてこういった本を読む人でも読みやすい本と言えます。
※マッキンゼー・アンド・カンパニー:大手コンサルティング企業。マッキンゼー出身者は高いアウトプット・インプット力を武器に各業界で活躍していることで有名。
論理的思考
論理的思考はいくつかの事実をもとに結論を導いていく帰納法と一般的なルールを前提として結論を導いていく演繹法の二つがメジャーです。ピンと来ない人もいると思うので例を挙げて説明します。
■帰納法
・東京都民の平均年収は高い(事実1)
・神奈川県民の平均年収は高い(事実2)
・大阪都民の平均年収は高い(事実3)
⇒結論:人口が多い地域の平均年収は高い
このように事実を基に何が言えるかと考え、結論を導き出す思考法です。
■演繹法
・人間はいつか死ぬ⇒ソクラテスは人間である⇒ソクラテスはいつか死ぬ
三段論法とも呼ばれ、二つの情報を関連付けて結論を導き出す思考法です。
マッキンゼー流
マッキンゼー流ロジカルシンキングとは、論理的思考法の一つというよりもクリエイティブな発想を生み出すために論理的思考を活用する、という考え方です。
直感と論理的思考
これいいな、とひらめいたことはありませんか?ここで、自分が思った"直感"や"ひらめき"(=クリエイティブな発想)をそのままストレートに出したり、行動するのではなく、ちょっとだけ深く掘り下げるのがマッキンゼー流。自分は"いい直感"の良さを理解できているが、上手くそれが相手に伝わらなければ意味がありません。そこで"いい直感"を相手が理解しやすく受け取りたくなるような作業として論理的思考をしていくのです。
論理的思考をすると"うまくいく"
この論理的思考をすると、物事をわかりやすく、魅力的に相手に説明できるようになり、"物事がうまいくいく"と述べられています。確かに自分の言いたいことをすれ違いなく相手に伝えることが出来れば、普段のコミュニケーションもスムーズになったり、自分の意見に賛同してくれる味方が増えるかもしれませんね。論理的思考は初めてだと理解しがたく、とっつきにくいと思います。しかし、本書は論理的思考に関わる説明が広くなされているので概要を掴みたい人にはおすすめです。